解題・説明
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【判型】大本1冊。 【作者】潜夫書(見返)。 【年代等】安政(1854~60)頃刊。[上総国江場土村]仁寿堂板。 【概要】分類「往来物(産業科)」。上総地方の漁民子弟用に編まれた漁業関係の往来。『商売往来』の冒頭を模倣した「凡、平生船方取扱文字、先、地引船之造方者、敷、表鋪、供敷、床、柁木、上棚、下棚、小縁、水押、五尺板、五尺立…」で始まる文章で、地引船の構造や各部の名称、漁網の種類、網漁法、漁業道具、漁獲物の種類、市場取引、大漁の祭礼等を綴る。巻末に上総国の「八手網主姓名」「地引網主姓名」「地引網沖合名前」を収録する。 【備考】本書と同じものがもう1本ある(0257「船方往来」)。「四海浪静而、船・筏能渡海上、恰如往陸地…」で始まる『船由来記(船方往来)』(本館蔵)は同題の異本である。(小泉吉永 記)
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