解題・説明
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【判型】中本1冊。 【作者】高井蘭山校。嶺斎金馬(政美)書。 【年代等】文化10年(1813)5月刊。[江戸]花屋久治郎板。 【概要】分類「往来物(地理科)」。旧暦3月中旬の早朝に江戸を出発し、葛西・金町・松戸から水戸街道を経て筑波山に至り、再び、土浦・椎野薬師・大室八幡宮・関宿を回って江戸に戻るコースで、筑波山周辺および沿道の名所旧跡・寺社の景趣・縁起等を記した往来。「敷島の道行人にたどれども、和歌の浦波わきかねつさしも艸、深き鄙に長(ひととなり)し身の悲しさ、難波津のよしあしも弁難く…」で始まり「…天晴此春の眺望、見ぬ方々に御目にかけ度候。賢」と結ぶ本文を大字・5行・付訓で記す。 【備考】底本は原表紙と見返を欠くが、原装本にはこの部分に「筑波山之風景」図を掲げる。また、末尾の「手習図」は、本来、0304「真間中山詣」の巻頭にあったものである。(小泉吉永 記)
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