解題・説明
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【判型】中本1冊。 【作者】高井蘭山作。高橋尚富書。 【年代等】寛政6年(1794)書・初刊([江戸]花屋久治郎(星運堂)板)。文政4年(1821)8月求板。[江戸]山本平吉(栄久堂)板。 【概要】分類「往来物(地理科)」。「此度、妙義御参詣思召立候に付、御案内旁御供可申由、承知致候」で起筆するように、妙義山参詣を志す人へ同道を申し出る手紙文の形をかりて、江戸から妙義山までの沿道の名所旧跡や上州妙義大権現などを紹介した往来。まず、江戸・本郷通りを出発し、巣鴨庚申塚・護国寺までを略述し、以下所々、「畷続(なわてつづき)に板橋や、蓮沼・志村打過て、戸田の壙野の花薄(はなすすき)…」のような七五調の文章で、戸田・蕨・浦和から高崎・佐野・安中までの順路を示し、さらに妙義大権現の縁起・由来、結構や社殿の様子、景趣、また近辺の名所や眺望などを記す。本文を大字・5行・付訓で記す。頭書に「漢音・呉音の辨」「日本の言語・四声の弁」「名頭字の辨」「古今大部の書」「開闢以来年数」「干支異名」「二十四番花信風」等を載せる。 【備考】本書の初刊は花屋板で、底本はその求板本(再刊本)で、初板本にはなかった略地図の「妙義詣案内」を付す(本館架蔵の別本0182「妙義詣」もあるが刊記を欠く)。なお、本書の続編が『上州榛名詣』である(0302「榛名詣」として本館に架蔵)。(小泉吉永 記)
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