解題・説明
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【判型】大本1冊。 【年代等】平安後期作。万治2年(1659)8月刊。[京都]西脇七良右衛門板。 【概要】分類「往来物(古往来)」。1カ月往返2通、1年12カ月で計24通の手紙分を収録した往来。「候」文体の準漢文体書簡ではなく、漢文尺牘体の文章で綴るのが特徴。各状の主題は、平安貴族に関心のある四季の風光、儀式行事の類で、個人に関わる具体的かつ特殊な用件には及ばない。各月往状の冒頭に月の異名を二語ずつ掲げる。底本は、最古の寛永6年板と同様に本文を大字・6行・ほとんど付訓で記す。なお、末尾に「此往来者、菅丞相之御作也…」と記し、本往来を菅原道真作と仮託するが、実際のところは作者不明である。 【備考】底本に書き題簽の「菅往来」とあるのは柱題による。底本の万治板は正保4年板の本文末尾や刊記などが改刻されている。(小泉吉永 記)
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