3 地形

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 この丘陵を遠くから見ると平坦に見えるが、中に入ると小さな浸食谷が無数とも思えるほど発達し、かなり起伏に富んだ地形が自然の多様さを育んでいる。丘陵の高さは、東京都立瑞穂農芸高等学校裏の標高194mの一等三角点を頂点にして東にゆるく傾斜し、東方に行くに従って尾根が三つに分かれ、中に二つの大きな谷を抱いている。この三つの尾根のうち、北側の尾根の東端は所沢の市街地付近で標高90m、中の尾根は東村山市の八国山に通じていて標高100mあり、南の尾根は東村山市廻田まであり標高85mである。二つの谷地は、現在北側が山口貯水池(通称狭山湖)、南側が村山貯水池(通称多摩湖)として利用されている。
 狭山丘陵を取り巻く水系は、瑞穂町の狭山池から流れ出る残堀川のみが多摩川水系に属し、その他に北側からみると不老川、砂川、柳瀬川、空堀川等があるが、全て荒川水系に属している。これらは狭山丘陵、または、その周辺を源流とするもので、河川としてはみな小規模で流量も少ない。
 ・不老川、林川、砂川は直接荒川に合流
 ・東川、大家川は柳瀬川を経て荒川に合流
 ・金堀沢、大沢は柳瀬川を経て荒川に合流
 ・宅部川(北川)は柳瀬川を経て荒川に合流
 ・空堀川は柳瀬川を経て荒川に合流
 ・残堀川は多摩川に合流