貯水池の水面より上に見られる赤土の大半は、褐色の粘土質ローム層で多摩ローム層と呼ばれている。軽石層などをはさみ厚さは20~30mぐらいある。この多摩ローム層の下に狭山層と総称される、上から芋窪礫層、谷ツ粘土層、三ツ木礫層の3つの層がある。芋窪礫層は厚さ9mで狭山丘陵全体に広く分布している。この下に谷ツ粘土層という白い粘土層があり、厚さは約10mくらいで普通は三ツ木礫層の上にあるが、砂や礫質になって三ツ木礫層と水平的に移化することもある(『雑木林博物館構想』1986)。さらにこの下に厚さ約50mくらいの三ツ木礫層がある。谷ツ粘土層や三ツ木礫層には貝化石を含むものもある。