狭山丘陵の植生については、これまでに所沢市による『所沢市の植生』(1987)など、詳しく調査・考察が行われており、丘陵内の各所で進められている公園や開発地においても自然環境調査の一環として植生調査が実施されている。今回収集した文献・資料にも36点あった。
前にも述べたように狭山丘陵の森林は照葉樹林帯に入り、植物社会学でいうヤブツバキクラス域である。この森林を大きく分けると2つのタイプの自然植生(自然林)と3つのタイプの代償植生(二次林)に分けることができる。また、森林植生としては、前記の他にスギ・ヒノキ林やモウソウチク・マダケ林等の植林地が丘陵内で局地的に見られる。