トカゲ類の記録は新たにヤモリが加わり3種になった。ヤモリは狭山丘陵そのものよりも、周囲の古い人家や物置等で記録されている。筆者も瑞穂町高根の物置(1998年9月20日)で捕獲したことがある。トカゲも丘陵の林内で見ることは少なく、人家付近、公園、墓地、畑等の乾燥した場所で観察することが多い。これに比べカナヘビは、人家付近にも生息するが、林縁や田んぼの畦道等の草地に多く見られ、トカゲに比べ個体数も多い。また、カナヘビは爬虫類の中でも低温期にも活動できるようで、春は3月中旬、秋は12月でも姿を見る機会がある。この3種の記録により、トカゲ類は本来狭山丘陵に生息すべき種全てが確認されたものと考えられる。