小型哺乳類

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 小型の哺乳類ではモグラやコウモリ、ネズミの仲間の記録がある。
 アズマモグラは地中にトンネルを掘り生活しているため、姿を見ることは稀であるが、土が盛り上がったモグラ塚は見ることができる。現在は道路だけでなく、駐車場や一般家庭の庭も舗装されるようになり、その数は街中からは減っている。
 アブラコウモリは人家の屋根裏などにねぐらを構え、夕方になると緑地や畑地などの上空を飛び回るのが目撃される。家の隙間を出入り口として使用しているため、室内に入り込んで騒動になった話を聞くこともあるが、体の大小にかかわらず、野生動物は予防注射をしていない飼い犬と同じであるため、噛み付かれた場合、伝染病に感染する危険性もあるので、むやみに素手では触れないよう注意する必要がある。
 丘陵沿いではアブラコウモリより大型のコウモリが飛ぶ姿を確認しているので、数種類は生息している模様であるが、データが得られないため詳細は不明である。
 ネズミの仲間では、大きなドブネズミとクマネズミ、そして小さなハツカネズミは街中にも生息している。天井裏を走り回ったり、電気コードや柱をかじるのはクマネズミであり、建物の中を生息場所としている。ドブネズミは名前のとおり、下水道や側溝を移動しながら人家の周りを生息場所としており、残堀川や狭山池では日中も見かけることがある。ハツカネズミは畑や人家付近に多く生息している。かわいらしいネズミであるが、農家には作物を荒らす動物として今でも嫌われている。カヤネズミはもっとも小さなネズミで、体重は7g程度である。狭山丘陵の茂ったヨシ原などに生息し、ヨシの葉を使って小鳥のような巣を作る。アカネズミは狭山丘陵に生息している。林道沿いを歩くと穴を見かけるが、アカネズミのものである。

カヤネズミ