オトシブミ科

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 成虫は葉を巻いて中に卵を産む。巻かれた葉は〝揺籃〟(ゆりかごのこと)と呼ばれる。孵化した幼虫は葉の内側を食べて育ち、揺籃の中で蛹になり、成虫になって出てくる。
 オトシブミ類、ルリオトシブミ類、チョッキリゾウムシ類に分けられ、オトシブミ類は俵型の揺籃を作る。いろいろな葉を巻くものもいれば、特定の葉しか巻かないものもいる。ヒメクロオトシブミは黒くて4~5mmの最も身近な種で、コナラ、バラ、フジなどいろいろな葉を巻く。エゴツルクビオトシブミはエゴノキの葉を巻く。体は黒くて、メスはヒメクロオトシブミに似ているが、オスは頭部が細長く面白い格好をしている。
 ルリオトシブミ類は3.5mm程度と小さく、金属光沢がある。ルリオトシブミ類も俵型の揺籃を作るが、葉のへりの部分だけを使って小さな揺籃を作る。
 チョッキリゾウムシ類は俵型の揺籃を作らず、葉を綴り合わせた揺籃を作るものと、果実などに産卵するものがある。

ヒメクロオトシブミと揺籃