ナミアゲハやキアゲハ、クロアゲハなどは人家周辺でも普通に見られる。街路樹や公園のクスノキにはアオスジアゲハが産卵に訪れ、その生態を観察することができる。暖地性のモンキアゲハは年に数回見られる程度であり、山地性の傾向が強いカラスアゲハやオナガアゲハもやはり個体数は多くない。
30年程前は各所で見られたジャコウアゲハは、近年、幼虫の食草であるウマノスズクサが自生する辺りで散発的に発生が確認される程度である。同じくウマノスズクサを食草とするホソオチョウが1987年8月21日に石畑地区で確認された。このチョウは本来、朝鮮半島などに生息するが、人為的に日本に持ち込まれたものが各地で繁殖し定着しているようだ。瑞穂町での確認はこの一頭のみで、その後の発生は確認されていない。
ジャコウアゲハ(メス:産卵)
近年、長岡地区の屋敷林や平地林でウスバシロチョウの目撃例がある。このチョウは、青梅市などの丘陵地では普通に見られるため、今後の動向が注目される。