早春の花には、ウグイスカグラやモミジイチゴがある。共に3月から花が見られるが、ウグイスカグラは2月のうちから花が見られることもある。3月末になると、コブシも咲き出す。
　4月に入るとヤマザクラが咲き、その後いろいろな花が咲き出す。フジのように沢山の花を房状にまとめてつけるものや、ヤマツツジのように朱赤色で大きく目に付きやすいものの他にも、春から初夏にかけて色々な樹で花が見られる。5月～6月には、オトコヨウゾメ、ツクバネウツギ、マルバウツギ、カマツカなどが咲く。特徴的な形のものもあり、サワフタギの花は花びらが反り返り、雄しべが放射状に広がった形をしている。ヒメコウゾは、雌雄別の花をつけ、それぞれ花びらがなく面白い形をしている。

フジ

　花が目につきにくい樹も多く、アオハダ、ニシキギやコマユミの花は小さく淡緑色で目立たない。梅雨の頃にはコアジサイが、夏にはネムノキ、クサギなどが咲く。