郷州原遺跡

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 遺跡は、守谷町の東南端部の郷州原台地に存在したが、昭和五十三年度に宅地開発事業に伴って、約一万八五〇〇平方メートルを対象にして発掘調査を実施した。
 調査の結果、縄文時代前期の住居跡四軒と地点貝塚五か所、古墳時代前期の住居跡九軒、同後期の住居跡二二軒、歴史時代の住居跡(平安期)一軒、溝一条、地下式倉庫跡一軒が検出され、その他、時期不明の円形周溝墓一基、地点貝塚一か所、集石遺構一か所、土壙五基が確認されている。なお、方墳と想定される古墳一基も調査されているが、築造年代などを明らかにする遺構・遺物の出土はなかった。
 郷州原遺跡の調査は、守谷町内における最大規模の調査であった。とくに、古墳時代後期に営まれた住居跡が、特定の地域に集中して存在していたことは、当時の集落構成の推移とともに、単位集落の人口などを推測するうえで、貴重な資料といえる。

郷州原遺跡D1地区第19号住居跡


郷州原遺跡D1地区第14号住居跡出土鉄製品


D1地区第11号住居跡出土土器


D1地区第12号住居跡出土土器