調査の結果、縄文時代前期の住居跡四軒と地点貝塚五か所、古墳時代前期の住居跡九軒、同後期の住居跡二二軒、歴史時代の住居跡(平安期)一軒、溝一条、地下式倉庫跡一軒が検出され、その他、時期不明の円形周溝墓一基、地点貝塚一か所、集石遺構一か所、土壙五基が確認されている。なお、方墳と想定される古墳一基も調査されているが、築造年代などを明らかにする遺構・遺物の出土はなかった。
郷州原遺跡の調査は、守谷町内における最大規模の調査であった。とくに、古墳時代後期に営まれた住居跡が、特定の地域に集中して存在していたことは、当時の集落構成の推移とともに、単位集落の人口などを推測するうえで、貴重な資料といえる。
郷州原遺跡D1地区第19号住居跡
郷州原遺跡D1地区第14号住居跡出土鉄製品
D1地区第11号住居跡出土土器
D1地区第12号住居跡出土土器