守谷地方では、古くは推古天皇によって創建されたと伝えられる大円寺があるが、はっきりした史料はない。平安時代に創建されたといわれる五寺院は、すべて将門が勧請したもので、これによっても、守谷と将門との深いつながりを知ることができる。このことは、すでに第一章第七節において述べたのであるが、将門は守谷を信仰の場として、これらの寺院を建立したものであろう。また、将門と関係の深い寺に禅福寺があるが、これはその当時は守谷領であった。現在は谷和原村の行政区になっているので、簡単に第一章第七節で触れておいた。
なお、これ等の寺院のうち六寺は、天台宗で、そのうちの二寺は後になって他宗に変わったものもある。将門は天台宗を信仰したようで、当時の守谷の祖先の大半も、天台宗に属していたものとみられる。また、現在、浄土宗の寺院も三寺ある。次にその寺院の由来等について、概略をあげてみた。