鬼怒川の鮭漁(カチガケ漁)

カチガケ漁は、正式には徒立網(かちたてあみ)漁といい、二人一組で行われる。まず舟に据(す)え付けた木箱の上に立って下流を見つめ、鮭が遡(そ)上してくるのをジッと待つ(木箱の中には火鉢があって、暖が取れるようになっている)。鮭が上ってくるのを発見するが早いかドテラをパッと脱ぎ捨て、素っ裸で網の両端を持って川に飛び込む。網で鮭を取り囲むと、一人が網の両端をあわせ持っており、もう一人が網を魚体に絡(から)げて抱きかかえるようにして生け捕りにする。
原始的な漁法で能率的ではなかったが、魚体を傷めることがなかったので、高値で買い取られたという。
![]() | 鮭漁を行っていたあたりから下流を見る |
![]() | 鮭漁を行っていたあたりから上流を望む |
![]() | 明治13年当時の板戸井村、大木村、立沢村、大山新田村(明治13年作製「迅速測図」から) |
![]() | 東・西板戸井周辺▶昭和22年 |
![]() | 東・西板戸井及び松前台五丁目▶昭和63年1月11日 |