目次
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神祠佛寺
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三、廢祠廢寺
林松山正善院光明寺
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天台宗で愛宕權現の別當寺であつた。開發は天正以前といふだけで審かでない。開山は行藏院行藏坊といふ、寬文十五年に改めて正善院と稱し、羽黑別當寶善院より、北相馬郡錫杖頭の寺格を附與されて、江戸金剛院の配下となつた。境内は愛宕社地と合せて、東西六十六間、南北二百五十間、本尊には阿彌陀佛を安置し、本堂は堅六間横五間といふ建物であつたが、慶應四年正月二十八日に自火を以て燒失し、そのまゝ廢寺となつた。