妙見菩薩

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 妙見菩薩は、「尊星王(そんおうじょう)」とも「北辰菩薩(ほくしんぼさつ)」などとも呼ばれています。千葉妙見の定形は、亀と蛇が絡んだ玄武を踏み台に武神信仰の象徴である剣を右手に持つ立像です。
 関東地方に妙見信仰が入って来たのは、七~八世紀と推定されます。高崎市の花園妙見堂の創建は、和銅七年(七一四)という説が有力です。守谷市近在では、つくば市栗原の北斗寺(現、北斗社)が弘仁二年(八一一)の創建といいます。
 布施城内の妙見大菩薩は、古谷(こや)柏市布施に鎮座していましたが、現在は、布施弁天東海寺(柏市布施)の門前にある北斗妙見堂に鎮座しています。妙見は秘仏扱いされるケースが多く、なかなかお目にかかれませんが、この妙見堂は自由に参観できます。妙見様は定形通り玄武(げんぶ)(方位の四神、北を守る霊獣)を踏み台にして右手に剣を持っております。

妙見大菩薩(柏市布施)


もと七星山息災寺
花園妙見尊(高崎市引間町)