小貝川と小貝排水路に挟まれた細長い台地です。各所に入り込んだ小谷津により分断され変化に富んでいます。利根川に面した台地と同様に縄文時代の海食崖を有するなど地形的にも興味が持たれ、また、古墳など古い遺跡が多いことでも知られています。
コース:出発地には北園森林公園駐車場(A)を利用し、常総橋付近(B)→赤法花平地林(C)→洗作排水門(D)→小貝川岸(E)→会田記念病院南谷津(F)→同地薬師堂(G)→駐車場(A)と一巡するのが一般的です。距離4km弱(地図参照)
地質:小貝川に面して連なる直線状の崖は、高野と同じく縄文海進時の海食崖であり、崖の位置は波浪の浸食により数百mも後退したと考えられます。洗作排水樋管付近は小貝川と小貝排水路側とを結ぶ風隙状の地形をなしています。小貝排水路側は低く、水は小貝川から流れ込んだことを示唆します。小貝排水路周辺の水田地帯は江戸時代には大きな沼(古城沼)で、守谷、赤法花、同地が共同で潅漑や魚漁、水鳥猟などに利用していました。
植物:台地上は屋敷林に囲まれた集落と畑が多く、かつてクヌギ・コナラの薪炭林として植栽された林は一部にアズマネザサが密生し、ハリギリ・イヌシデ・ヤマザクラ・イヌザクラ・コブシなどの夏緑樹が自生しています。林床にはマンリョウが多く見られます。かつての松林も同様に笹や夏緑樹が自生し、シラカシ・アカメガシワ・ネムノキなども。天満宮、八幡神社、薬師堂などに小規模の社寺林が存在します。会田記念病院南の谷津、水田に接して屈曲する斜面林、ブッシュ、湿地、小水路などは変化に富み、植物を初めとする観察路に適しています。
昆虫:赤法花のコナラ・クヌギ林では、近年激減しているウラナミアカシジミの発生が1993年に確認できました。また、同地のコナラ林では、1994年に南方からの飛来種と思われるクロコノマチョウが確認できています。この地域の自然度の高さを感じさせます。同地の小貝川周辺ではハグロトンボやコヤマトンボといった流水性のトンボの姿が、用水路周辺ではコシアキトンボ・ギンヤンマなどの止水性のトンボの姿が見られます。
鳥類:水系が近いため水鳥が多く、特に春の連休頃の水田と、岡堰の水門が開かれた9月の小貝川河床は、シギ・チドリの観察に適しています。冬の小貝川付近はカモなど水鳥の越冬地ですが、銃猟期には激減します。台地の林と谷津のブッシュは山野の鳥が多く、特に冬季はアカゲラを初め、シジュウカラ科、アトリ科など森林性の鳥や、ホオジロ科など草原性鳥が多くみられます。
遺跡等:同地には数基の円墳による古墳群がありますが、学術調査はほとんどされていません。赤法花の北を走る牛久守谷線(H)は旧称笠間街道で、江戸時代からかなり重要な道路でした。小貝川に架かる常総橋の手前左手に、文政八年(1825)からの記録が残る一里塚(I)の跡があります。古い碑が路傍に多く見られ、最古は同地薬師堂の寛永17年(1640)、天和3年(1683)などです。
マナー:ここは古い集落が並ぶ里山の自然で、集落の道路はとても細いのです。車での通行など御迷惑になることはやめましょう。駐車場とトイレは、北園森林公園を御利用下さい。