春の小川は…、秋の夕日に…、メダカの学校は…、ほーほーホタル来い…。近頃、子供の歌から野山の風景や生き物を詠った歌がなくなりました。そんなものがなくなったから当然だという人もいます。しかし、ある王様が庭のサクランボをついばむ小鳥の群れに腹を立て撃ち殺したところ、毛虫が大発生して桜の木を枯らしてしまったという話があります。私たち人間は周りの生き物たちと思いもかけない繋がりがあります。
また、酸素を呼吸する生き物は全て青酸で死にます。それは生きるための基本的な物質変化の仕組みが同じだからです。
メダカやセンブリがなくなったことに心を痛めるのは単なる懐古ではありません。生物種の減少は、人の命への警告です。
河原の湿地に生え、地下茎を伸ばして群れ咲きます。草丈50~60cm、茎の上方で枝分れして、初夏に青紫の花をつけます。花のもとは筒になって、先が5裂して平らに開きます。つぼみのときは軽くねじれています。香料として有名なインド原産の高木チョウジに花やそのつきかたが似ているとして丁子草です。
秋の七草の一つとして有名ですが、今では全国的に少なくなってしまいました。日当りのよい河原の湿地に群生します。草丈1m位で茎の下部につく葉が深く三裂しているのが、林や乾いた草原にはえるヒヨドリバナとの区別点です。夏から秋にかけて白から淡紅の細かな花をつけます。生乾きの葉は良い香りがします。
休耕田や水路などの湿地に時々見られます。草丈50~70cmで、細い柳形の葉をつけた円柱状の茎は赤みを帯びています。茎の頂に数本の枝を放射状に反り開き、小さな花を内側に並びつけます。それを吸盤をもつタコの足に見立てた名です。秋深まると真っ赤に紅葉してまさに茹(ゆで)ダコです。
河原の湿った所で逆棘のついた細い四角な茎でよりかかるように群れ生えています。葉は節毎に6枚(内4枚は托葉)輪生しています。初夏、細かな白い花を頂付近に群れ咲き、良い香りがします。朝鮮・中国東北部に分布しますが、わが国では中部地方と関東地方にだけ離れて生育します。
晩秋から春に河原や溝の裸地に細かく皺(しわ)よった葉を放射状にひろげた株(ロゼット形)がミゾコウジュです。初夏に30~50cmの茎をたて細かなうす紫の花穂つけます。他の草が茂ると消えていきます。かつては河原に耕地が多く、毎年耕されて裸地ができたので普通にありましたが、近年は耕作されないため草が茂り少なくなりました。
水田や沼の浅い水中や湿地にワケギのような緑の細い葉を伸ばして株をつくっているシダ植物です。葉の長さは普通10~20cmです。株のもとがふくれて内側に胞子を入れる袋が沢山できます。胞子には大小二形があって卵子をつくる雌株と精子をつくる雄株とを生じます。卵子と精子とが授精して次のミズニラの株をつくります。
水田や沼の浅い水中や湿地に生えるシダ植物です。湿った水田では葉の長さが10cm位ですが、水中で伸びると40~50cmにもひろがります。葉は栄養をつくる葉と胞子をつける葉とがあります。栄養をつくる葉は深く切れこんだ緑の海藻のようで、胞子をつける葉は細く枝状に分れて立ちます。熱帯魚の水槽にこの改良品種が使われます。
日当りのよい芝地に白毛を密生して深く切れこんだ葉を根ぎわから広げています。晩春に10cm位の花茎をたて、鐘形の花を下向きに開きます。花の内面は暗赤紫色で、外側は白毛が密生しています。花後、花茎は30cm位に伸び、細い羽毛を持った実を球状につけます。この姿を翁(おきな)の髪に見たてました。減少には乱獲が考えられます。
カラマツソウの仲間は多く草丈1m位で、細かな花の雄しべが群れ立つ姿を中国絵画の松の葉になぞらいて唐松と呼んだのです。この地方に多いアキカラマツはよく枝分れし小さな葉は丸く、花期は晩夏初秋です。ノカラマツは枝分れが少なく小さな葉は幅狭く、基部がややくさび形をして、花期は盛夏です。