つううんまる すいうんさかえた しものかし

通運丸 水運栄えた 下の河岸

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 昔、船着場で栄えた野木崎の河岸を「下の河岸」と言います。明治十年(一八七七)頃から舟運が飛躍的に発展し、明治二十三年(一八九〇)に利根運河が開通すると、下の河岸は一層栄えました。特に脚光を浴びたのは「通運丸」です。大きさは長さ二一メートル、幅三メートル、深さ一・三メートル。二〇馬力の蒸気機関をつけ、薪を燃料として両腹の巨大な水車を回し、時速は一二キロメートルでした。鉄道の普及によって、大正八年(一九一九)頃姿を消しました。