東部山地の、保基谷(ほきや)岳北下や、熊窪(くまくぼ)山から保科・若穂にかけて広く分布する玄武岩溶岩と、同質の凝灰角礫岩からなる火山噴出物、および一部の輝緑岩・はんれい岩・閃緑(せんりょく)岩などを一括して保科玄武岩類(太田・片田,1955)という。綿内・大柳付近では、枕状(まくらじょう)溶岩の産状を呈する。玄武岩は一般に無斑晶(はんしょう)質であるが、まれには斜長石・角閃石斑晶を含む。全体として変質が強く、暗緑色を呈し、緑泥(りょくでい)石・緑簾(りょくれん)石・方解石・石英などの二次鉱物を生じていることが多い。