(1) 清滝火山岩
清滝(写真2-56)とその沢の上流の海抜750m付近までを中心に、奇妙山の南西麓-尼厳山の南麓に帯状に分布する火山岩類で、層厚は変化が大きいが約100mである。別所層と石英閃緑(せんりょく)岩を不整合に被覆している。岩石は新鮮・堅硬・緻密(ちみつ)で、柱状節理が発達し、スコリア集塊岩をはさむ。岩質はSiO258%のかんらん石含有普通輝(き)石紫蘇(しそ)輝石ガラス質安山岩(表2-8)からなる。
写真2-56 清滝溶岩
表2-8 清滝火山岩の化学組成
カリウム-アルゴン年代は、5.4±0.5Ma(森本ほか,1966)である。