4 火山岩類の化学組成

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 図2-13に市内で化学分析値のある火山岩類(玄武(げんぶ)岩4,安山岩12,流紋岩6,合計22)のSiO2-K2O図、FeO*/MgO-SiO2図をまとめて示した。


図2-13 火山岩類の化学組成比

 SiO2 53~63%の安山岩については、Gill(1981)にしたがって低・中・高カリ領域の境界線を引いてある。貉郷路(むじなごうろ)・髻(もとどり)山・皆神(みなかみ)山・奇妙(きみょう)山清滝などの安山岩類は中間カリ領域、七二会(なにあい)・篠ノ井石川・陣場平(じんばだいら)山などは高カリ領域に点示され、松代(まつしろ)町柴(しば)のデイサイトは、Gill(1981)を外挿(がいそう)した中間-高カリ領域の境界付近に入る。七二会の玄武岩はカリに富む特徴がある。そのほか、篠ノ井有旅(うたび)犬石・虚空蔵(こくぞう)山・篠(しの)山西および裾花(すそばな)流紋岩などの特徴は図のとおりである。

 この地域の火山岩類のFeO*/MgO比を見ると、SiO2が58%付近以下はソレーアイト領域(TH)、58%以上は一つを除きカルクアルカリ領域に属する。