深くなる海(論地(ろんじ)泥岩層~大久保砂岩泥岩層)

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裾花凝灰岩層の大量の噴出後、盆地の西縁部を境にして西の地域は急激に沈降し、そこを堆積物が埋めていった。南部の茶臼山周辺では、論地泥岩層堆積時に潟など汽水(きすい)域が広がり、植物の遺体がたくさん堆積し亜炭層などが形成された。堆積物は北西側ほど細粒となり、岩相は砂岩礫岩相-砂岩泥岩相-泥岩相と変化していった。海も沿岸から半深海へとしだいに深くなる。

 海域は盆地の西側地域に限られ、東部山地は完全に隆起し陸地となり侵食を受けるようになった。

 大久保砂岩泥岩層の堆積時も似たような環境であったが、北西側ほど厚く堆積物がたまり、海底も深くなっていった。