(1) 物理・化学的風化作用

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 地球表面の岩石は季節の寒暖、昼夜の温度差などによって膨張・収縮が繰りかえされるうちに、しだいに変質し亀裂が入ってくる。そのすき間に木の根などが伸びすすんで、岩石をバラバラに崩壊していく。このような現象を、物理的風化作用と呼んでいる。

 また水分が多く硬くて緻密(ちみつ)な土層と、軟らかな土層とが重なり合っている露頭では、褐色の鉄さび色の紋様を見ることがある。このように岩石中の成分が、雨水などに溶けだしたり化学反応を起こして新しい物質ができる。これを化学的風化作用と呼んでいる。自然界ではつねに、このような作用が入りまざって進行している。その結果、石や砂や粘土ができると同時に、しだいに土の色も褐色に変わっていく。


写真3-6 谷底埋積物(砂礫層)をおおう黒ボク土
(浅川・北郷)