長野市の山地は主として温帯性の温暖多雨の気候下にあり、土壌は大部分が褐色森林土である。この土壌は暗褐色のA層が発達し、褐色のB層をもつ土壌で、弱酸性ないし酸性であるが、鉄、アルミナなどの溶脱集積や粘土の移動集積は、ほとんど認められない。
この土壌は地形にもとづく水分環境の相違を反映して、場所により層位の発達や推移状態、土壌の構造などが異なっており、表3-1に示したような土壌型と亜型に分けられている。長野市内に分布する山地土壌の代表的なものを示すとつぎのとおりである。なお、土壌の理化学性については、全般に長野営林署管内の市町村、または近隣の営林署管内にある国有林について、調査した結果を引用した。