(4) BD(d)型土壌 適潤性褐色森林土(偏乾亜型)

111 ~ 111

 つぎに説明するBD型土壌の亜型で、これよりやや乾性に傾いた土壌である。この土壌は尾根から山腹上部に比較的広く分布し、山地の土壌としては重要であることから、亜型ではあるが他の土壌型と同等に扱われている。F、H層はあまり発達せず、かなり深いA層ができていて、土壌断面全体の特徴はBD型土壌に該当するが、かなり乾性の特徴もあらわれている。この土壌の生産力は、BC型土壌と同等かそれよりも高く、スギを除く主要樹種の造林が可能である。

 BA型土壌との中間の形態をもつものは、団粒状構造に混じって粒状構造や細粒状構造、菌糸などが見られる。BB型土壌との中間的なものは、ややF、H層が厚く、塊状構造や粒状構造が発達している。BC型土壌に近いものは、A層からB層へかけて堅果状構造がかなり明瞭に認められるものである。

 長野市では、飯縄火山地を除く各所の尾根から山腹上部に広く分布している。