② 土壌の理化学性

122 ~ 123

 土壌の理化学性は表3-11に示すとおり、自然状態の容積重がA1・A2層ともきわめて小さく、含水量対最大容水量の比は大きい。とくに最小容気量、透水速度ともきわめて小さいことは、この土壌の理学性の悪さを端的に示している。


表3-11 BlD-E(m)型土壌の理化学性

 pHは山地の土壌としてはやや大きく、A1層およびA2層の置換酸度は比較的小さい。A1・A2層の炭素量・窒素量ともに大きいが、C-N比がかなり大きいことは、前述のとおり理学性が劣ることから、乾性土壌の場合とは逆に、梅雨期その他過剰な水分の供給を受けたとき、酸素欠乏におちいり、土壌有機物の分解に支障を生じることに起因すると思われる。