赤色土

124 ~ 124

赤・黄色土群の土壌は、ほんらい亜熱帯を中心とする偏湿気候下に生成される成帯土壌とされているが、わが国の赤色土は、木立ほか(1963)の研究により、更新世の間氷期に温暖な気候下で生成された古土壌(化石土壌)とみなされている。

 この土壌群は、赤色土および黄色土の各亜群に区分される。赤色土亜群の土壌は、淡色または薄いA層をもち、赤褐色ないし明るい赤褐色のB層とC層をもつ酸性の土壌である。乾性から適潤性まで、褐色森林土に準じて数種の土壌型に区分される。しかし、長野市の南西部に分布する赤色土は、層位の分化、構造の形成などが不十分で、未熟な傾向があるため、土壌型の区分はおこなわなかった。一般に生産力は劣っている。