① 細粒質灰色台地土 (代表地点・七二会(なにあい))

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 市域には細粒質灰色台地土が多い。土壌母材は第三紀層の泥岩で、その性質を受けて土壌は細粒質で重く、粘りがきわめて強い。

 代表地点の次表層の土性は埴土で、乾燥すると固結し、湿ると粘りが強い。また、傾斜地のために作業用道路の確保がむずかしい。

 灌漑(かんがい)水の得にくい地域では、稲収穫後田面を乾かすと土層に亀裂が生じ、春先水持ちが悪く多くの水量を必要とする。対策として非灌漑期間中も常時湛水(たんすい)しておく場合もある。

 一般に透水性が悪く、還元が強度に発達すると、根腐れを発生することもある。また、しばしば基盤が透水を阻止するために、下層にグライ斑やグライ層を形成することがある。


写真3-54 細粒質灰色台地土の景観


写真3-55 同上の土壌断面