褐色低地土

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千曲川や犀川は、その両岸に土砂を帯状に堆積(たいせき)して、自然堤防を形成している。そこは微高地で水害のおそれが少ないので、集落や畑地などに利用され、川に平行して発達している。

 この自然堤防や扇状地の一部に、褐色低地土が分布している。そして同一地域内でも灰色低地土などに比べ地下水位は一般に低い。

 本土壌の特徴は、地下水や灌漑(かんがい)水などの強い変成作用をほとんど受けていない。堆積当初の土色をそのまま残し、ほぼ全層が褐色で、土性は概して中粒質の場合が多い。

 現在、褐色低地土は、地下水の影響を受け下層に鉄やマンガンの斑紋のある土壌・表層が腐植質の土壌・灌漑水の影響を弱く受けた土壌・それ以外の普通褐色低地土壌の4亜群に分類されている。

 市域の褐色低地土は全面積の約38%を占めている。すべて普通褐色低地土に含めた。


写真3-56 褐色低地土に適するヤマノイモ
(松代町岩野)