低地水田土

136 ~ 136

この土壌は、ほんらい水の掛からない地帯に水を引き、水田耕作をつづけたことで水田土壌化作用が進み、水田特有の断面形態をしている。

 その特徴は、灌漑(かんがい)水の影響を受け、土壌孔隙(こうげき)に沿って付着した粘土皮膜で、灰色化した厚い土層がある。また鉄やマンガンの溶脱・集積が進み、土層が分化していることである。

 分布は自然堤防や扇状地と、丘陵地や山地にあっては、沖積堆積物が表層50cm以内に25cm以上ある地域に広がっている。そして、土層に見られる諸特徴から、5土壌亜群に分類される。


写真3-63 低地水田土の下に眠る南宮遺跡
(篠ノ井東福寺)