(1) グライ化灰色低地土
善光寺平に発達した扇状地と沖積平野には、かつて自然流水や湧水を利用して開発されたと思われる水田地帯がところどころに分布している。
高速道路の建設で発掘された、川田条里遺跡と石川条里遺跡から発見された弥生中期、後期の古代水田跡なども、自然流路に沿ってやや低い場所に水路跡が確認されている。
このことは、灌漑のために特別に用水路を設けなくても用水が得られる、灰色低地土やグライ土が水田に利用されたと想定される。
写真3-71 今も水田地帯の石川条里遺跡(石川)