① 細粒質表層灰色グライ低地土(代表地点・松代町清野)

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 調査場所周辺の字名は中沖といわれているように、地形は後背湿地である。長野県農業試験場がこの地域を1957年(昭和32)ごろに調査した成績では、作土直下からグライ層になっている。

 しかし、その後におこなわれた圃場(ほじょう)整備事業で乾田化が進み、今回の土壌調査ではグライ層は地表下40cm以下に下がっていた。

 そして土色は40cmぐらいまで灰色に変わり、それより下方は相変わらず青灰色である。土性は埴壌土と細粒で、粘りはかなり強い。

 この種の土壌が示す特徴は、地下水の影響が強く反映して太い管状斑紋がみられることである。調査が10月末にもかかわらず雑草が青々と繁茂していたことは、湿性の強いことを意味している。


写真3-76 細粒質表層灰色グライ低地土の景観


写真3-77 同上の土壌断面