地震と湧水(ゆうすい)

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松代群発地震は、皆神山を中心に1965年(昭和40)8月から発生し、3年余りにわたって活発な活動をつづけた。それにともない最盛時には大小合わせて百数十ヵ所に湧水現象が認められた。

 当時、湧水量は毎分80t以上に達したといわれている。そして、多くの湧水は牧内地区の地すべりを境に塩類濃度がいちじるしく増加した。その結果、農地にもかなりの冠浸水が認められ、この地域の水田のうち約30haを汚染し水稲に被害をおよぼす懸念が生じた。そのために、湧水と灌漑用水の水質や変動と土壌汚染の実態や水稲の被害を調べ、災害改善の対策に取りくんだ。


図3-23 湧水などの調査地点  (梅村)ら(1974)「長野農試報告第38号」による)