空から落ちてくる降水は、主に海の水や陸上の河川や池沼などの水から蒸発した水蒸気が、大気中で冷却し凝結して、雨や雪などになって落下したものである。大気中で水蒸気が水滴や氷の粒に凝結するときや、雨粒や雪となって降下して地上に達するあいだに、大気中に浮遊する物質を降水は溶かしこんでくる。
降水にとりこまれる物質は、①海水の飛沫(ひまつ)やこまかい粒になったもの、②地表の土壌や植物などの有機物が舞いあがったもの、③火山から放出したもの、④石油・石炭などの燃焼生成物によって生じたもの、⑤原子爆発などによる放射性物質、などであろう。