昌禅寺~霊山寺(れいさんじ)~西光寺にかけての地附山周辺部の湧水は、Ⅳのアルカリ非重炭酸塩型の水質である。
陽イオンの当量百分率からみると、その大小関係はNa++K+>Ca2+>Mg2+であり、陰イオンではSO42->Cl->HCO3-の関係が大部分である。その主成分はNa2SO4(硫酸ナトリウム)と考えられる特有な水である。このような水は本邦第三紀層の地すべり地に多くみられるもので、微細な硫化物を含む土中を通る間にNa+やSO42-を溶かしこんできたものとみることができる。
善光寺の七清水の一つである瓜割清水は、Ⅲのタイプであり、主成分はCaSO4(硫酸カルシウム)と考えられる。