浅川

185 ~ 186

浅川の源流鳴岩①での電導度は57μS/cmとその値はきわめて小さく、大池下②では182μS/cm千曲川合流点に近い豊野地籍⑨では349μS/cmと下流へいくほど増加傾向にある。

 Ca2+・Mg2+・HCO3-以外の各イオンの含有量も電導度と同じような傾向を示している。とくにCl-・Na++K+の含有量は流下するにつれて極端に増加している。これらは市街地を流れる支流が注いでいるためで、生活排水の混入によるものと考えられる。とくに長沼1号及び2号幹線排水路からの混入は大きな影響をおよぼしている。

 源流鳴岩①でのCl-が0.1me/Lであるのに対して、下流の豊野地籍⑨では1.99me/Lと約20倍に達している。

 浅川のイオンの当量百分率をみると、陽イオンではCa2+>Na++K+>Mg2+、陰イオンではHCO3->Cl->SO42-の関係があり、Na++K+とCl-の流程変化がよく似ていることから、塩化ナトリウムNaClのかたちで生活排水が混入していることは明らかである。


図4-31 浅川の流程変化
(1993.7.24)


写真4-18 浅川(北郷)