湯福川

189 ~ 189

中流の七曲(ななまがり)下②では電導度が232μS/cmであるが、長野西高等学校の西側④では894μS/cmと約4倍に達している。この地点でのイオンの当量百分率をみると、陽イオンではNa++K+>Ca2+>Mg2+、陰イオンではCl->HCO3->SO42-の関係があり、Na+は6.61me/L、Cl-では3.85me/Lと、その含有量はきわめて高い。この地籍にはCl-を多量に含む塩沢鉱泉が湧出しており、鉱泉の混入に加えて上流からの流量が比較的少ないことから、その影響を大きく受けている特殊な河川である。市街地に入り、生活排水などの混入はあるが、他の河川のようにイオンの含有量は増大せず、かえって減少し、薄められている河川でもある。


図4-38 湯福川の流程変化(1993.8.5)


写真4-23 湯福川(旧塩沢鉱泉下)