林道三登山(みとやま)山麓線で、かに沢を越すと硫化水素の臭いがして、白濁気味の小川が道を横切って勢いよく流れている。川に沿って登ると、400mほどで小川の源流に着くが、そこでは沢の西側から大量の水が山側に掘った管から流出し、近傍にも湧出が見られ、近くに弁天社が祭られている。
表6-2によれば、陽イオンではナトリウムとカルシウムが、陰イオンでは炭酸水素に次いで硫酸が多く、旧泉質名では含食塩重曹-硫黄泉に当たる。
三登山の南東の山腹には、沢ごとといってもいいほど、ほぼ似た標高のところに鉱泉のような異常な陸水の湧出が見られる。