天王山の西の山麓にあるこの地域の主力源泉で、46.4℃毎分1000Lの温泉を、約300m西の国民宿舎松代荘をはじめ老人憩いの家、母子休養ホーム海津荘、温泉団地共同浴場、南の老人ホーム尚和寮、デイ・サービスセンターに引湯して入浴に使われている。松代地震の最中には湯量激増のため湧出口の周りの地面からも噴出して地盤を傷め、また、鉄管の腐触がはなはだしかったこともあって、3号を放棄してすぐそばに掘ったのがこの源泉である。
松代地域の温泉は、すべて成分総量が1,000mg/kgを超え、海水の半分以上の濃さのところもある。温泉が地中から地上に出ると、圧力が下がって溶けていた二酸化炭素(炭酸ガス)が抜け、また、大気に触れて酸化されて、ここでは白い沈殿ができたり赤褐色に変わったりする。
この温泉は表に見られるように、松代地域の温泉のなかでは鉄(Ⅱ)と硫酸イオンが最少である。1971年、1981年と比べてみると泉温性状成分などはあまり変わらず、旧名では含鉄塩化土類-食塩泉に相当する。