松代温泉観測井

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松代群発地震の締めくくりの研究として、1969~70年に1,934mの深さまで掘った穴で、そのときに出た温泉は、海津荘の北隣にある保健保養訓練センターへ送って使われている。

 この温泉は、この地域の温泉のなかで、泉温、pH、ナトリウム、カルシウム、塩化物、炭酸水素各イオンとメタケイ酸、成分総計が最大である。反対にカルシウムは最小で、泉質名にこれだけがカルシウムを欠いている。泉温はこの地域で最高である。

 この地域の温泉は旧名で、「含……」のなかに入る副次的な成分は鉄、重曹、土類などとそれぞれ違うが、陰イオンの主成分による3つの分類ではどれも食塩泉に属する。表の泉質名は実態に合わないようにみえるが、旧名に移せば食塩泉となる。


写真4-48 松代温泉 観測井