保科温泉湯本館

219 ~ 219

前の源泉から北に320mほど離れた高岡川の右岸にある。入れば傷や皮膚病に、飲めば胃腸に利く保科鉱泉として、昔から名のとおった湯である。前は道をへだてて川、うしろは裏山が軒先までせまり、そこから流れでる水を使っている、いまどき珍しい自然のままの温泉宿である。単純泉だが、食塩・重曹・石膏を混ぜ合わせたような泉質の湯である。

 1983年(昭和58)と比べると、ほとんど変わりはないが、カルシウム、塩化物各イオンが多くなり、ナトリウム、フッ素のイオンが少なくなって全体としてやや濃くなっている。