5 主要河川の付着藻と水質汚濁

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 川の汚れは水質分析で調べることができるが、水は流れているので水質は刻々と変化する。川にすむ生物はそのような水質変動に耐えて生活しているので、その生物を調べることでその汚れを知ることができ、指標生物調査法という。ここでは川底の石に付着している藻類(みずあか)のうち多量に生息している珪藻を使って調査した。

 汚れの区分ではきれいな方から汚れた方へ、貧汚濁(O)、中汚濁(βとαに区分、βm、αm)、強汚濁(βとαに区分、βp、αp)の5段階を用いた。

 市内主要4河川として千曲川(屋島橋)、裾花(すそばな)川(県庁横)、浅川(浅川大橋)は5月と10月の2回、犀(さい)川(市犀川浄水場横)は10月のみ採取した。

 珪藻(けいそう)類の優占種、亜優占種はササノハケイソウ、フナガタケイソウ、クチビルケイソウ、コバンケイソウで、これを水質汚濁の5階級でみると、千曲川・犀川はβ中汚濁(βm)、裾花川・浅川はβ中汚濁~貧汚濁(βm~O)となり、季節による差はなかった。


写真4-61 市内河川の珪藻
1 クチビルケイソウ
2 フナガタケイソウ
3・4 コバンケイソウ
5・6・7 ササノハケイソウ


表4-9 市内河川の付着藻