地球上に降る雨や雪などの降水の総量は、年平均750~850mmと推定されている。本州・四国・九州の年平均降水量は約1,800mmで、世界の平均降水量の2~3倍もあり、日本は世界有数の多雨国である。
日本の雨期は、太平洋側では梅雨と秋霖(しゅうりん)の二つの雨期がみられるが、日本海側ではさらに冬の季節風による雨期(降雪)も加わって三つの雨期が存在する。図5-2は、4都市の半旬別降水量の年変化のグラフである。
日本海岸気候区に属する上越市高田では、冬期降雪による降水量が大で三つの雨期があり、新潟市や金沢市も同様のタイプを示す。
太平洋岸気候区に属する静岡、東京では、冬期は晴天がつづいて湿度は低く降水量も小である。全体として梅雨、秋霖の二つの雨期がみられる。長野市も降水量の年変化型からみると、冬の降水量は少なくて東京の変化型に近く、太平洋岸気候のタイプといえる。