(4) 風

242 ~ 242

 長野盆地は周囲を山に囲まれているために、発達した低気圧や台風などの風も弱まることが多く、海沿いの地方に比べて風は一般に弱い。ただ、複雑な地形の影響をうけて、谷や川に沿った地方などでその土地特有な風向の風や強風が吹くところがある。

 長野市で日最大風速が10m/s以上となる年間の平均日数は10日であり、月別にみると3~5月が各2日で、「春のあらし」といわれるように、春は強風が吹きやすい。4月、千曲川河川敷の桃の花が咲いているころ、強風が畑や河原の砂塵(さじん)を巻きあげて、激しい「砂あらし」をおこすこともある。


写真5-2 春の強風による松代の砂塵
(岩野橋より)