風の吹いてくる方向を風向という。風向は普通16方位を使って表す。風向は日時によって変化する。風向の特徴を知るために、観測した風向を同心円上に表す。これを風配図という。風向を風配図に表すと特定の風向が多くなる。その地方で多い風向のことをその地方の主風向という。
長野地方気象台の観測をもとに風配図を作ると、1月は北東から東の方角に、8月は南西から西の方角にそれぞれ一つずつふくらみができる。これは、長野盆地が千曲川に沿って北東から南西の方向に伸びているからである。盆地の中央部では、北東と南西の風向が多い。長野盆地の主風向は北東と南西である。季節についてみると、冬季は北東風が多く夏季は南西風が多い。一般に日本付近では冬季に北西の季節風が吹くとされている。長野盆地ではこの北西の季節風が地形のため北東の風になることが多い。