図5-48に示した長野地方気象台の記録を例に述べる。
この日、日本付近は広く太平洋高気圧におおわれ穏やかに晴れあがっていた。未明から吹いていた山風は、日の出を迎えても吹きつづけていた。10時ごろになると日射(にっしゃ)によって谷風が生じ、風は弱い南東風に変わった。さらに、熱的低気圧の発達により正午には風向が北寄りに変わっている。14時ごろになると、日本海から吹いてきた海風が到達し、空気中の水蒸気圧が増加した。日没とともに北寄りの風は弱まり、22時ごろには西よりの山風に変わった。
長野市の風の日変化