海風前線

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海風が内陸に侵入する距離は、普通十数kmとされている。しかし、長野県では熱的低気圧が発達するので海風は長野市まで到達することがある。海風は、朝、新潟県の日本海岸から内陸へ向かって侵入を始める。海風が足並みをそろえたように侵入するので、海風前線と呼ぶ。海風前線は、寒冷前線や温暖前線のような天候の悪化や急激な気温の変化などはともなわないが、風向風速や水蒸気圧の変化によってその存在がわかる。海風は日本海からの湿った空気を運んでくるので、海風が到達すると積雲が発達したりする。


図5-51 長野県北部の海風前線(1984年5月4日14時の風向図と海風前線)