霜の結晶

284 ~ 284

霜は、11月初旬から4月下旬までの約半年間発生する。霜が発生するのは、気象台の最低気温の予報が3℃以下になったときが多い。霜の発生には二つの場合と二つの気象的タイプがある。発生の仕方として、出現した霜がいったん解かされて露になり、それが再び凍って霜になるもので、これらには結晶は見えない。

 もう一つは、氷点下10℃以下に下がったときに水蒸気が地上の何かを核にして昇華してできる。これは、きれいな結晶として成長する。


写真5-27 霜の結晶

 これらの霜の結晶が成長する気圧配置として次の二つの場合がある。一つは、大陸からの移動性高気圧に広く包まれ、夜間よく晴れて風が弱く放射冷却によって気温が低くなる夜間や夜明け前。もう一つは、高気圧の中心が北に寄り、日中雲が多く湿度も高く気温が上がらないまま夜になり、夜間に晴れて放射冷却を起こすようなときである。